| 本稿の概要 |
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| ⏵中古住宅は新築に比べて立地や広さの選択肢が広がり、リノベーションによって自分らしい住まいをつくれる。近年は新築価格の高騰を背景に、あえて中古を選ぶ人も増加している。 ⏵中古住宅購入時は、入居時のリフォーム費用や、10年・20年先のメンテナンス、建て替え・住み替えの可能性も含めて考えることが大切。住宅ローン減税の条件や築年数ごとの注意点も事前に把握しておこう。 ⏵築年数だけで判断せず、修繕履歴や耐震性、土地環境、ローンが組めるかどうかを確認することも、中古住宅購入時のポイント。不安がある場合は、専門家に相談しながら検討を進めると安心。 |
家を持ちたいと思ったとき、「新築にするか、中古にするか」という選択で、迷う方も多いのではないでしょうか。
新築の安心感は魅力ですが、最近は中古住宅を上手に活かして、自分たちらしい住まいをつくる方も増えています。
ただし、中古住宅は築年数や管理状況によって、購入後にかかるメンテナンス費用が変わるもの。新築同様に、立地条件も無視できません。
無理や後悔のない選択をするためには、今後の暮らしを考慮しながら住宅購入の計画を立てることが大切です。
この記事では、戸建ての情報を中心に中古住宅を購入するときに知っておきたい費用やローン、注意点などをわかりやすくご紹介します。
「中古住宅を購入する」という選択肢を安心して選べるよう、ぜひ本記事を役立ててください。
中古住宅を選ぶ人が増加傾向!

最近では、家を購入する際に新築だけでなく、中古住宅を選択肢に含める方が増えています。
住宅金融支援機構や不動産流通機構(REINS)のデータでも、中古住宅の融資件数や成約数は右肩上がり。「新築にこだわらず、自分に合った住まいを選びたい」という方が多くなっているようです。
その背景には、新築価格の高騰や建築費の上昇があります。
中古住宅を選ぶ理由は「安いから」だけではない
たとえば5,000万円の予算の場合、新築では広さや設備を諦めなくてはならないケースも少なくありません。
一方で中古住宅も視野に入れた上での予算5,000万円なら、立地も家の広さも理想の条件を叶えられる可能性が、ぐんと高くなります。

さらに最近は、リノベーションやリフォームの技術も進化しており、中古を「自分らしい家」に育てる楽しさを感じる方も、増えているようです。
こうした理由から「中古で妥協」ではなく、暮らしを自由に描ける選択肢として「あえて中古物件を選ぶ」方が増えているのです。
中古住宅を購入するメリットとは?

中古住宅を購入することは、新築にはないメリットがあります。
- 予算内で希望条件を叶えやすい
- 資産価値が読みやすい
- 味わいを活かした家づくりができる
1.予算内で希望条件を叶えやすい
中古住宅の大きな魅力は、立地や広さなど希望条件を叶えやすいことです。
同じ予算でも新築より選択肢が広く、交通の生活の利便性が高くなるエリアにも、手が届くことがあります。
2.資産価値が読みやすい
中古住宅はすでにある程度、価値が下がっている状態です。
「資産価値が低いのはデメリットでは?」と考えがちですが、見方を変えれば「買ってからの値下がりのリスクが少なく、資産価値が読みやすい」というメリットとして捉えることもできます。
3.味わいを活かした家づくりができる
最近では、リフォームやリノベーションを前提に購入する方も増えています。
古さを活かして味わいのある空間をつくったり、今の間取りを活かして経済的に家づくりができたりなど、費用を抑えて自分らしい家づくりを楽しめる点も、中古住宅の大きな魅力です。
デメリットもゼロではない!
中古住宅にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもゼロではありません。
そのうちの1つが費用に関すること。中古住宅は築年数やメンテナンス状況によって、入居前にリフォームが必要になる場合もあります。
購入費用だけでなく、リフォームや修繕にかかる費用も含めて計画を立てることが大切です。
中古住宅を購入する際に考えておきたい費用3つ

中古住宅を購入する際は、物件価格だけでなく今後かかるリフォームやメンテナンスの費用も見据えておくことが大切です。
ここでは、購入時から将来までに想定しておきたい、以下の3つの費用について解説します。
- 入居時のリフォーム費用
- 将来的なリフォーム費用
- 建て替えor住み替え費用
入居時のリフォーム費用
中古物件は「現状のまま」で販売されることが多く、築年数や前の住まい方によってリフォームの必要度が異なります。
すぐに住める場合もありますが、水回りや床・壁などは最低限、入居前に整えておくと安心です。
| リフォーム箇所 | 内容の目安 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| キッチン | 設備交換・レイアウト変更など | 約150〜250万円 |
| 浴室・洗面・トイレ | 給湯器含む設備更新 | 約200〜300万円 |
| 床・壁・天井 | 張り替え・クロス交換 | 約100〜300万円 |
| 耐震補強 | 構造チェック+補強工事 | 約300〜1000万円 |
「どこも全部リフォームしたいけど予算が…」という場合は、リフォームの優先順位が高いところ(劣化の著しい箇所や新品でないと不快な場所など)と、入居後に工事が難しい箇所を、リフォームしておくのがおすすめです。
将来的なリフォーム費用
戸建て住宅は、マンションと違って自分で建物全体を管理していく必要があります。
外壁や屋根は10〜15年を目安に塗装や修繕を行わないと、雨漏りなど大きなトラブルにつながることも。また、シロアリ対策(防蟻処理)やバルコニー防水も、家を守る上で欠かせないメンテナンスです。
今後のリフォーム費用として、スケジュールに組み込んでおきましょう。
| 時期の目安 | 主な内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 10年ごろ | 外壁塗装・屋根塗装・防水・防蟻処理 | 約200〜350万円 |
| 15〜20年ごろ | 屋根葺き替え・給湯器などの設備交換 | 約300〜500万円 |
| 30年以降 | 構造補修・全面リノベーション | 700万円〜 |
建て替えor住み替え費用
建物の老朽化やライフスタイルの変化に合わせて、建て替えや住み替えを検討する時期も、やってくるかもしれません。

建て替えを選ぶ場合は、これまでの土地を活かしながら、間取りや性能を一新して新しい家に生まれ変わらせることができます。ただし建築費用のほかに、今の家の解体費用が必要になるため、予算には余裕を持っておいたほうが安心です。
費用を抑えたい場合や、躯体・基礎がしっかりしている場合はスケルトンリフォームを検討するのもひとつの手です。
一方で住み替えを選ぶ場合は、分譲住宅や注文住宅、もう一度中古住宅を探すなど、さまざまな選択肢があります。
どの道を選ぶかは、家族に家を残すかどうかといった資産としての考え方や、今後の収入・ライフプランによっても変わってきます。
焦らず時間をかけて比較し、自分たちにとって無理のない方法を見つけることが大切です。
中古住宅を購入する際の住宅ローン減税について

中古住宅でも、一定の条件を満たせば住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)を受けることができます。
適用の主な条件は、次のようなポイントです。
- 新耐震基準に適合している住宅であること
- 自らが居住することを目的としていること
- 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
- 合計所得金額が2000万円以下の世帯
- 引渡しまたはリフォームを終えてから6か月以内に入居していること
ただし、築年数や耐震証明がない場合には対象外となることもあるため、購入前に必ず不動産会社や金融機関へ確認しておきましょう。
中古住宅を購入する際の注意点

中古住宅を検討するときは、価格や見た目だけで判断せず、暮らし始めてからも快適に過ごせるかどうかを基準に考えることが大切です。
ここでは、購入前に確認しておきたいポイントを5つにまとめました。
- 「譲れないポイント」を明らかにする
- 管理状況を確認する
- 築年数に注意!
- 土地の環境もチェックしておく
- 増築・住宅ローンが組めない物件には注意
「譲れないポイント」を明らかにする
中古住宅を探し始める前に、自分や家族にとって譲れない条件を整理しておきましょう。
たとえば「駅からの距離」「日当たり」「間取り」「学区」など、優先順位を決めておくと比較がしやすくなります。
すべての条件を満たす物件は少ないため、「ここだけは譲れない」という基準を明確にしておくと、迷いが少なくなります。
管理状況や会社を確認する
中古住宅のリフォーム費用や快適性は、築年数よりもどれだけ丁寧に管理されてきたかで大きく変わります。
購入前に、次のような点をチェックしておきましょう。
- リフォームや修繕の履歴があるか
- 設備(給湯器・配管・サッシなど)の劣化具合
- シロアリ被害や雨漏りの跡がないか
- 仲介会社が信頼できるか
築年数に注意!
中古住宅は、築年数によって状態や必要なメンテナンスが異なります。目安として、次のように考えておくと分かりやすいでしょう。
- 築10年ほど:状態良好で、価格は新築より2〜3割安い傾向
- 築20年ほど:設備の更新やリフォームを前提に考えるとコスパが良い
- 築30年以上:耐震基準や構造部分の状態をしっかり確認する
築年数が古くても、リフォームで快適に暮らせる家はたくさんあります。しかしリフォーム費用が発生するため、リフォームに割けられる予算を含めた上で自分に合う「築年数ライン」を決めておくことが大切です。
土地の環境もチェックしておく
建物だけでなく、以下のような暮らしの環境全体を見ておくことも重要です。
- スーパーや病院など、生活施設の充実度
- 学校や駅までの距離・通学路の安全性
- 周辺道路の交通量や騒音
- ハザードマップで確認する浸水・土砂災害リスク
増築・住宅ローンが組めない物件には注意
中古住宅の中には、法令上の理由で住宅ローンを組みにくい物件もあります。
以下のようなケースでは、融資が受けられなかったり、リフォームや建て替えに制限がある場合があります。
- 再建築不可物件(建て替えができない土地)
- 要セットバック物件(道路後退が必要)
- 建ぺい率・容積率オーバーの物件(基準を超えて建てられている)
こうした条件は、不動産会社に確認すればすぐに分かります。購入前に把握しておくことで、後悔のない選択につながります。
まとめ
中古住宅なら、価格を抑えながら理想の立地や広さを叶えられる範囲が広がります。予算内で住宅の購入を検討したい方にとって、魅力的な選択肢です。
ただし、購入後のリフォームや将来のメンテナンス、築年数による違いなどを理解し、先を見据えた予算スケジュールを立てておくことも、忘れたくないポイントです。

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