コロナ禍の影響は?東急線の中古マンション取引件数比較(2019年/2020年)後編・田園都市線編

コロナ禍の影響は?東急線の中古マンション取引件数比較(2019年/2020年)後編・田園都市線編

「ここ最近の不動産の状況はどうなっているの?」というご質問を受けて、コロナ禍における取引件数推移をご紹介するシリーズです。前回は東急線の中から東横線をご紹介いたしましたが、今回は田園都市線についてご紹介します。
なお、集計にあたっては、REINS Market Information(http://www.reins.or.jp/)等に記載の成約件数を抽出しております。

■前回のコラムはこちら

|コラム|コロナ禍の影響は?東急線の中古マンション取引件数比較(2019年/2020年)前編・東横線編

田園都市線の成約件数からみる動向とは

東横線同様にまず、田園都市線を4つのエリアに分けて検証します。1つ目は「渋谷駅-二子玉川駅」の都内エリア、2つ目は「二子新地駅-鷺沼駅」の川崎市エリア、3つ目は「たまプラーザ駅-青葉台駅」の横浜市青葉区を中心とするエリア、4つ目は「田奈駅-中央林間駅」の横浜市緑区・町田市・大和市を中心とするエリアです。

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:渋谷駅-二子玉川駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:二子新地駅-鷺沼駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:たまプラーザ駅-青葉台駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:田奈駅-中央林間駅

4つのエリアは数値の上下はありますが、東横線に比べると比較的似た動きをしています。全体的には、2月・3月あたりからコロナ禍の影響を受け、取引件数が昨年を下回るようになっています。4月・5月は最も数値が落ち込み、「田奈駅-中央林間駅」エリアでは4月に22%という値を記録しています。ですが、緊急事態宣言の明けた6月以降は復調の傾向にあり、7月・8月は4つのエリア全てで2019年を上回る取引件数を記録しているのです。直近の不動産取引傾向としては、前年近くまたは前年を上回るような動きがあると言えます。

少しエリアごとの特徴をご紹介しましょう。緊急事態宣言下となった4月に全エリアとも一気に取引件数が落ち込みますが、「渋谷駅-二子玉川駅」エリアで前年比59%、「二子新地駅-鷺沼駅」エリアで61%、「たまプラーザ駅-青葉台駅」エリアで44%、「田奈駅-中央林間駅」エリアで22%と、渋谷駅から中央林間駅方面に向かうにつれて数値が低くなっていることが特徴的です。

その反面、7月には「渋谷駅-二子玉川駅」エリアが123%なのに対し、「田奈駅-中央林間駅」エリアは183%と大きな値になっています。このことから、都内エリアに近いほどコロナ禍の取引件数への影響が少ないと言えるのではないでしょうか。とはいえ、大幅な差異ではなく、比較した場合の特徴に留まるような範囲での動向です。

東横線と田園都市線を比べてみましょう

最後に今回取り上げた「東横線」と「田園都市線」それぞれ全駅の取引件数の合計での対前年比の推移に違いがあるのかをみてみましょう。

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)東横線・田園都市線

多少の違いはありますが、ほぼ同じような動きをしていることが分かりますね。このことから、この2路線でのコロナ禍の取引件数への影響は似ており、沿線による大きな違いはないと言えます。

私どもコンシェルジュへいただくご相談もコロナ禍での店舗によるご相談傾向の違いはあまりなく、東急沿線としては今回取り上げた2路線以外の路線についても似たような動向ではないかと推測しております。

また、実際に不動産購入や売却のご相談をされるお客様の傾向としては、在宅時間が増えたことや勤務体系の変化によるきっかけが多く、「家で仕事をするようになり、もう1部屋多い家に住み替えたい」といったものや、「これをきっかけに同居(独立)する」といった内容が多いのも特徴です。

そのようなコロナ禍の影響も受けて、6月以降に不動産を購入・売却を検討する方も増えている印象があります。また「数年以内には…」といった中長期のご検討が減り、すぐにでも!というスケジュール感を持たれ、具体的な要望やビジョンが明確になっている方が多いのも特徴です。

ご相談内容にはどんな変化が?

コロナ禍で、物件選びにも変化が出ているようです。不動産購入のエリア選定についてご夫婦共働きの場合は、それぞれが通勤に便利なエリアではなく「ご主人が当面は在宅勤務だから奥様が会社に通いやすいエリアを優先」に条件が変わったり、「駅近のマンションで考えていたけど、独立性を優先して駅から少し離れた戸建てもいいな」など、生活の変化がご条件にも反映されているようです。

住宅地としても人気の高い東横線・田園都市線ですが、コロナ禍の影響で住まい選びの優先順位が変わったとしても、「今の生活圏を大きく変えたくはない」という方も多く、引き続きこの先もしばらくは人気の路線として安定した不動産取引が行われるのではないかと思っております。

コロナ禍で住まいの検討を先延ばしにしようと思われる方もいらっしゃると思いますが、先述の通り既に復調した傾向も出ています。東急沿線の市場はそこまで大きな影響を受けていないのかもしれません。もちろん、それぞれのお客様のご要望に合わせて、進め方や予算の決め方、物件選びのお手伝いなど、コンシェルジュがサポートいたしますので、住まいの購入や売却などお考えの場合には、お気軽にご相談ください。

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