2020年/首都圏における居住用の不動産取引の現状と今後は?

2020年/首都圏における居住用の不動産取引の現状と今後は?

2020年の住宅購入に関する不安要素として、一番目に「コロナ禍」の影響が挙げられるのではないでしょうか。
2020年4月の緊急事態宣言以降、多くの方々が初めてご自宅でテレワークを経験し、ご家族構成によりスペース確保の問題や、賃貸か持家かにより自由に間取り変更ができないなど、様々な住まいの悩みが生じたかと思います。

初めに、2020年12月までの首都圏における居住用不動産・中古マンション・中古戸建て・新築戸建ての売買の実態を確認してみましょう。

参考/REINS Market Information

4月、5月の首都圏の中古マンション、中古戸建ての成約件数は、昨年比より激減しており、その理由として、2020年4月7日に発令された緊急事態宣言によるところが大きいかと思われます。

6月以降は、成約件数の昨年比については、概ね前年比より増加の一途をたどっております。
特に、10~12月の首都圏の中古マンション・中古戸建ての成約件数は、1990年5月の(公財)東日本不動産流通機構発足以降、最高となっています。

では、4月の緊急事態宣言以降、なぜ首都圏の不動産市況が盛りかえしてきたのでしょうか。

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…と毎日の生活でこれから先の事をいろいろと考えてしまいますよね。

ご事情は人それぞれですので、必ずしも全員が購入がいいわけではありません!

私達コンシェルジュは営業ではありませんので、
お客様に歩み寄って、最適なお住まい方のご提案をさせていただきます。

もし購入がベスト、ということになりましたら
なにから始めればよいのか、1からアドバイスをさせていただきます。

◆ エリアはどこにしましょうか。 このエリアならこんな物件がありますよ。
◆ この物件なら、今の金利ですと月々の支払いはこの位ですね。
◆ はじめにかかる費用はこの位になります。等々・・
この先どうしようと思われている方!

ぜひ一度お気軽にいらして下さい。

コンシェルジュが個別にご相談を承ります。
みなさまのご予約をお待ちしております。

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新型コロナウイルスの感染拡大と生活意識の変化

内閣府が行った新型コロナウィルス感染症影響下における生活意識、行動の変化に関する調査の一部をみてみましょう。

内閣府 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査

■今回の感染症拡大前に比べて、家族の重要性に関する意識はどのように変化したか

引用元/内閣府

■今回の感染症拡大前に比べて、仕事の重要性に関する意識はどのように変化したか

引用元/内閣府

このように、家族の重要性を意識するようになったという回答が約半数にのぼっています。
一方で、仕事の重要性に関する意識調査では、コロナ禍の前後でそこまでの意識変化には至っていない模様です。

冷静に将来を見据えて住まいを考えたとき、家族とともに過ごす「家」の大切さに気付き、在宅時間をより快適なものにしたいというニーズが生まれて、購入者の増加に繋がったのではないかと思われます。

以上の通り、2020年の不動産市況については、新しい生活様式への移行に伴い、住宅購入者が前年度よりも増加したといえそうです。

私たちコンシェルジュも、多くの情報ソースにアンテナを張って、皆様の住まいや暮らしに関するご質問やご希望にお応えできるように努めてゆきたいと考えております。
「コロナ禍」の社会においても、将来にわたり「住まい」と「生活」は切り離せないものです。安心して快適に暮らせるこれからの住まいのあり方を、コンシェルジュとご一緒に考えてみませんか。

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2020年も残すところあと1か月と少し、新型コロナウイルスの感染拡大によりいつもとは違った不安な1年になってしまいましたね。
さて、コンシェルジュにお寄せいただくご相談の中で、そんなコロナ禍の影響を受けてここ最近増えているものがあります。それは「ここ最近の不動産の状況はどうなっているの?」というご質問です。
全国的に不動産価格が暴落してしまっているのではないか、在宅勤務が多くなって都市部の人気はなくなっていくの?不動産を購入したり売却したりするタイミングはコロナ禍が収まってからの方が良いの?など、みなさま気になりませんか。

今回は、東急線の中でご利用人数の多い「東横線」と「田園都市線」の二路線に絞って、2019年と2020年それぞれ1月から9月末までの不動産取引状況をご紹介します。なお、集計にあたっては、REINS Market Information(http://www.reins.or.jp/)等に記載の成約件数を抽出しております。

まず、東横線を3つのエリアに分けて検証します。1つ目は「渋谷駅-多摩川駅」の都内エリア、2つ目は「新丸子駅-日吉駅」の目黒線も利用可能な川崎市を中心とするエリア、3つ目は「綱島駅-横浜駅」の横浜市を中心とするエリアです。

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)東横線:渋谷駅-多摩川駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)東横線:新丸子駅-日吉駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)東横線:綱島駅-横浜駅

3つのエリアを比較すると、大きくはまず3つのエリアとも緊急事態宣言下にあった4月・5月は前年を大幅に下回る取引件数であったことが分かります。傾向としては、徐々に感染拡大の傾向がみられ、外出自粛となりつつあった2月・3月あたりから落ち込み始め、特に4月は半数以下のエリアもあります。しかし、5月に入ると回復傾向にあり、直近3か月、7月以降は2019年の取引件数に並ぶか超える数の登録があります。

3つのエリアの中で特徴があるのは「新丸子駅-日吉駅」エリアです。このエリアには武蔵小杉駅が含まれており、このエリアは2019年10月の台風19号による甚大な被害が発生したため、その影響を受けています。そのため、1月から3月の間も2019年を下回る取引件数になっていることが読み取れます。ですが、直近の2020年9月は台風被害を受ける前の2019年9月に並ぶ取引件数となっていますので、徐々に取引も回復傾向にあると言えそうですね。

撮影/新建築社(2013年撮影)


東横線の取引件数傾向としては、コロナ禍の影響を受けた時期はあったものの、直近の動きとしては2019年に並びつつある、または2019年を超える取引が行われていることが数字に表れています。

実際にコンシェルジュにご相談いただく件数の傾向としても、4月・5月は実店舗だけは休業しておりましたが、その時期でもメール等ご来店以外の方法でご相談を多くお寄せいただき、5月のGW明け頃からは「在宅時間が増えて、今のうちに家のことをじっくり考えたい」という方も多くいらっしゃいました。店舗での営業を再開した6月以降は多くのお客様にご来店いただいております。
もちろん、外出を控える方も多くいらっしゃいますから、私どもコンシェルジュも店舗以外でもご相談いただけるメールやチャット、電話といった方法をご用意しております。

こちらのツールからのご相談も6月以降大変増えてきており、みなさまがより気軽に身近にご相談いただけるようなサービスを今後もご提供できればと考えております。

次回は後編として、田園都市線を取り上げます。ぜひご覧ください。

2020/11/13

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「ここ最近の不動産の状況はどうなっているの?」というご質問を受けて、コロナ禍における取引件数推移をご紹介するシリーズです。前回は東急線の中から東横線をご紹介いたしましたが、今回は田園都市線についてご紹介します。
なお、集計にあたっては、REINS Market Information(http://www.reins.or.jp/)等に記載の成約件数を抽出しております。

■前回のコラムはこちら

東横線同様にまず、田園都市線を4つのエリアに分けて検証します。1つ目は「渋谷駅-二子玉川駅」の都内エリア、2つ目は「二子新地駅-鷺沼駅」の川崎市エリア、3つ目は「たまプラーザ駅-青葉台駅」の横浜市青葉区を中心とするエリア、4つ目は「田奈駅-中央林間駅」の横浜市緑区・町田市・大和市を中心とするエリアです。

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:渋谷駅-二子玉川駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:二子新地駅-鷺沼駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:たまプラーザ駅-青葉台駅

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)田園都市線:田奈駅-中央林間駅

4つのエリアは数値の上下はありますが、東横線に比べると比較的似た動きをしています。全体的には、2月・3月あたりからコロナ禍の影響を受け、取引件数が昨年を下回るようになっています。4月・5月は最も数値が落ち込み、「田奈駅-中央林間駅」エリアでは4月に22%という値を記録しています。ですが、緊急事態宣言の明けた6月以降は復調の傾向にあり、7月・8月は4つのエリア全てで2019年を上回る取引件数を記録しているのです。直近の不動産取引傾向としては、前年近くまたは前年を上回るような動きがあると言えます。

少しエリアごとの特徴をご紹介しましょう。緊急事態宣言下となった4月に全エリアとも一気に取引件数が落ち込みますが、「渋谷駅-二子玉川駅」エリアで前年比59%、「二子新地駅-鷺沼駅」エリアで61%、「たまプラーザ駅-青葉台駅」エリアで44%、「田奈駅-中央林間駅」エリアで22%と、渋谷駅から中央林間駅方面に向かうにつれて数値が低くなっていることが特徴的です。

その反面、7月には「渋谷駅-二子玉川駅」エリアが123%なのに対し、「田奈駅-中央林間駅」エリアは183%と大きな値になっています。このことから、都内エリアに近いほどコロナ禍の取引件数への影響が少ないと言えるのではないでしょうか。とはいえ、大幅な差異ではなく、比較した場合の特徴に留まるような範囲での動向です。

最後に今回取り上げた「東横線」と「田園都市線」それぞれ全駅の取引件数の合計での対前年比の推移に違いがあるのかをみてみましょう。

■成約件数 月別比較(2019年・2020年/青は対前年比)東横線・田園都市線

多少の違いはありますが、ほぼ同じような動きをしていることが分かりますね。このことから、この2路線でのコロナ禍の取引件数への影響は似ており、沿線による大きな違いはないと言えます。

私どもコンシェルジュへいただくご相談もコロナ禍での店舗によるご相談傾向の違いはあまりなく、東急沿線としては今回取り上げた2路線以外の路線についても似たような動向ではないかと推測しております。

また、実際に不動産購入や売却のご相談をされるお客様の傾向としては、在宅時間が増えたことや勤務体系の変化によるきっかけが多く、「家で仕事をするようになり、もう1部屋多い家に住み替えたい」といったものや、「これをきっかけに同居(独立)する」といった内容が多いのも特徴です。

そのようなコロナ禍の影響も受けて、6月以降に不動産を購入・売却を検討する方も増えている印象があります。また「数年以内には…」といった中長期のご検討が減り、すぐにでも!というスケジュール感を持たれ、具体的な要望やビジョンが明確になっている方が多いのも特徴です。

コロナ禍で、物件選びにも変化が出ているようです。不動産購入のエリア選定についてご夫婦共働きの場合は、それぞれが通勤に便利なエリアではなく「ご主人が当面は在宅勤務だから奥様が会社に通いやすいエリアを優先」に条件が変わったり、「駅近のマンションで考えていたけど、独立性を優先して駅から少し離れた戸建てもいいな」など、生活の変化がご条件にも反映されているようです。

住宅地としても人気の高い東横線・田園都市線ですが、コロナ禍の影響で住まい選びの優先順位が変わったとしても、「今の生活圏を大きく変えたくはない」という方も多く、引き続きこの先もしばらくは人気の路線として安定した不動産取引が行われるのではないかと思っております。

コロナ禍で住まいの検討を先延ばしにしようと思われる方もいらっしゃると思いますが、先述の通り既に復調した傾向も出ています。東急沿線の市場はそこまで大きな影響を受けていないのかもしれません。もちろん、それぞれのお客様のご要望に合わせて、進め方や予算の決め方、物件選びのお手伝いなど、コンシェルジュがサポートいたしますので、住まいの購入や売却などお考えの場合には、お気軽にご相談ください。

2020/11/13

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