インテリア雑誌等で「イングリッシュガーデン」という言葉をご覧になったことはありませんか?
イングリッシュガーデンは、人の手が加わっていないように見える自然なお庭のことです。グリーンの中に穏やかな色調の花が咲き、まるでモネの絵画のような優しさがあります。
随分前のことですが、西洋アンティークにひかれて、古いカップやお皿を集めていました。その流れで「家の庭もイングリッシュガーデンのようにしよう!」とチャレンジしたことがあります。
本稿では、その体験談や、イングリッシュガーデンの要点をカンタンにご紹介します。
イングリッシュガーデンづくりにチャレンジ!私の体験談
さっそく、私の「イングリッシュガーデンづくり」の体験談をご紹介しましょう。
レイアウト図とカラースキームづくり
まずは、庭全体をイメージして植物のレイアウトやカラースキーム(色彩計画)を考えました。
最初にバラやルピナス、アガパンサスなど、上に伸びる草花をフォーカルポイント(目をひくポイント)に配置します。次に、その周りに植えるものを考えました。
何を植えるか選定するときは、以下のような特徴や性質を考慮して選んでいきます。
- 葉っぱの色や形
- 成長したときの広がり方や高さ
- 越冬する多年草・宿根草か、毎年種をまく一年草か
自宅でイングリッシュガーデンを楽しむなら、一年草と多年草・宿根草を使い分けたいところです。
何年もかけて生育する多年草や宿根草と、毎年植えたり種をまいたりする一年草を上手に組み合わせることで、飽きのこないイングリッシュガーデンがつくれます。
このようなお手入れや、成長後のビジュアルを意識して計画を練っていく過程は、とても楽しい時間でした。
植物や種苗を購入
デザインのイメージができたら、植物や種苗を購入します。
私が庭づくりを始めたのは、種苗販売店にたくさんの苗が並ぶ4~5月ごろでした。ですから、欲しいものは全て近隣のお店で購入できました。
さっそく庭で作業を始めたところ、土が固く、水はけも悪いことに気づきます。そこで、少し土を掘り起こして、園芸用の培養土を混ぜて耕すことにしました。
植物は、土が合わないとうまく育ちません。ですから、植物に適した土を用意することが、とても大切なのです。
お待ちかねの植栽
必要な準備がそろったら、お待ちかねの植栽です。
日当たりを気にしながらラベンダーやローズマリー、タイム、ムスカリ、クリスマスローズ、マーガレット、ノースポール、オレガノなど、たくさん植えていきました。
家のエントランスには、脇道をつくるようにレンガを埋めました。これで、お庭に奥行が感じられるはず。リビングルームのソファーに座って外を見たとき、素敵な眺めになっていることでしょう。
楽しんで作業を進めるうちに、小さいながらも少しずつ、イングリッシュガーデン風の庭が形になっていきました。
日本の気候に合わず……
楽しくチャレンジしながらつくったイングリッシュガーデンでしたが……。残念ながら、長持ちしませんでした。
植えた植物の中には日本の気候には合わないものがあり、成長が止まってしまうか、徐々に根腐れして枯れてしまったのです。
植物の種類や分布は、気候や環境の違いによって異なります。夏は高温多湿で梅雨もある日本では、その環境に耐えられる植物を選ぶべきでした。
再挑戦
失敗を踏まえて代わりに植えたのは、比較的湿気や夏の暑さに強いハーブです。
ミントやバジル、レモンバーム、レモングラス、イタリアンパセリ等々。今度は、ハーブの緑と小さく可憐に咲く花々を楽しむことができました。
成長したハーブは鑑賞するだけでなく、いろいろな方法で楽しめました。
- 料理に添える
- ハーブティーにして飲む
- ドライフラワーにして飾る
- 乾燥させたものを布袋に入れてタンスや靴箱の中に置く
当時を思い返しながら本稿を書いていると、土の香りや手触り、そのときのワクワク感が蘇ってくるような気がします。
ガーデニングは、一人で黙々とやるもよし。家族みんなでやるもよし。あなたも、挑戦されてみてはいかがでしょうか。
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家族みんなが満足のお庭リフォーム
家族みんなが満足のお庭リフォーム
コンシェルジュでは、「お庭の相談もできるのですか?」というお問い合わせを頂きますが、お庭や外構のご相談も承っています。
例えば、新築の建売戸建てを購入されたお客様からは、「お庭が使いにくくて困っている」とのご相談をいただきました。「せっかく庭付きの戸建てを購入したのに、何となく中途半端でどうしたらよいのかわからず、有効に使えていない」というお話でした。
最初は「具体的なイメージが無い」とのことでしたが、ご家族のご希望や生活スタイルを伺っていくと、何となく「こんなお庭にしたい」という形が見えてきました。
■庭を広くしたい
■お子様たちが安心して遊べるスペースを確保したい
■隣家との目隠しをしたい
■日除けがほしい
■お手入れが簡単にできるようにしたい
そこで、この理想のお庭を実現するために、
提携パートナー会社の中から外構専門会社二社とリフォーム会社一社をお選びいただき、まずは現地調査に伺いました。
現地に伺うと、建物がモダンなデザインでありながら温もりもある素敵な外観のお住まいです。
奥様より「この建物の雰囲気に合った おしゃれなお庭にしたい」とのプラスのご希望も頂き、現地を確認しながらご提案を膨らませます。
外構やお庭に使う部材や商品は、以前は「見た目がとてもよいけれどお手入れが大変」「お手入れは簡単、でも質感がよくない」ということが多かったのですが、今は製品開発の技術の進歩により、機能性・使い勝手・見た目の良さも兼ね備えた製品が多数揃っています。
コンシェルジュがご紹介する提携会社の外構業者やリフォーム会社は、常に新しい情報を入手し、また実際に現場で採用しての使い勝手、そして施工したお客様からの感想や使い続けた後のメンテナンス状況など、色々な情報を持っています。
その中から、それぞれの現場やお客様の希望に合わせた提案をしてくれます。
現地調査のあとは、「お子様が安心して遊べる、おしゃれなお庭にしたい」とのご希望に沿って、三社からそれぞれのご提案がありました。プラン、お見積りを比較検討していただいたなかで、ご家族にとって一番理想に近い提案のあった一社を選ばれました。その後、打ち合わせを重ね、施工へと進むことになりました。
駐車スペースの一部にあった大きな花壇スペースは使用されていなかったため撤去し、その分のお庭を拡張。
お子様が安全に遊べるようにウッドデッキを設置し、ミニトマトなどを植えて楽しめるスペースを確保、また奥様がご自身で負担のない範囲で楽しめる花壇も設置。
隣家との目隠しは、目隠しフェンスだけではなく植栽も使うことによって、緑に癒される素敵なお庭になりました。
また、玄関アプローチの飛び石を大判のタイルに変えることにより、ベビーカーがスムーズに通れるようになりました。
施工後、お子様が喜んで毎日お庭で遊んでいらっしゃるとのお話しを頂き、とても嬉しく思いました。
また、リビングのフローリングに近い色のウッドデッキにしたことで、リビングが広く感じるようになったと、ご主人様が喜んでいらっしゃるとのことでした。
お庭や外構のお悩みはありませんか?
「芝生の手入れが大変、もっと簡単に手入れのできるお庭にしたい」「古くなってきたフェンスをお洒落に変えたい」、またはお部屋の壁紙、外壁の塗装などと一緒にお庭のリフォーム提案もしてほしい、そんな時にも是非一度コンシェルジュにご相談ください。
2020/07/29
リフォーム2020/07/29
イングリッシュガーデンとは?
ここからは、イングリッシュガーデンの基礎知識を少しご紹介しましょう。
現在の日本で言うところの「イングリッシュガーデン」は、イギリス式庭園の中でも「コテージガーデン」と呼ばれる様式の流れをくんでいます。
イタリア式やフランス式庭園が持つ人工的な美しさ(幾何学的でシンメトリ)とは対照的に、無造作とも言える自然の美しさを取り入れた造園をおこないます。
- イタリア式庭園:14~16世紀に発達、整形された美しさ
- フランス式庭園:15世紀末にイタリアの造園技術を輸入
- イギリス式庭園:18世紀ごろ発展、野趣に富んだ自然美
あなたは「イングリッシュガーデン」と聞くとどんな庭を想像しますか?きっと、絵本作家ターシャ・テューダーさんの「コーギ・コテージ」の庭を想像する方が少なくないでしょう。
ターシャさんご本人は「ただ好き勝手に植えているだけ」とおっしゃったそうですが、そんな無作為的なところがイングリッシュガーデンのファンを引きつける所以ではないでしょうか。
参考:映画「ターシャ・テューダー」オフィシャルサイト
ご自宅でもできる、イングリッシュガーデンの作り方
さて、ターシャさんは「好き勝手」と表現されましたが、未経験者が闇雲に庭づくりを進めても「イングリッシュガーデン」らしくならないでしょう。
そこで、イングリッシュガーデンづくりのコツを3つご紹介したいと思います。
ボーダーガーデンを意識
「ボーダーガーデン」は、イングリッシュガーデンの代表的なスタイルです。長い帯状の花壇に「背の高い植物は奥へ、背の低い植物は手前へ」と背の順で植えていきます。
こうすることで、お庭に奥行や立体感が生まれます。ところどころに「オーナメント・グラス」と呼ばれる植物を植えると、風情のあるお庭になりますよ。
地表を覆うように広がる「グランドカバー・プランツ」も欠かせません。足元を彩るだけでなく、雑草の繁殖をおさえてくれます。ラムズイヤーやタイムなどが、よく使われます。
草花を整然と並べすぎない
イングリッシュガーデンには、まるで草花たちが自然の中で共生しているような趣があります。この持ち味は、同じ植物ばかり規則正しく並べてしまうと、うまく表現できません。
いろんな形や種類の草花、背丈の違う植物を、作為的にならないようにバランスよく配置しましょう。色もバランスよく散らばるように、考えながら植えていきましょう。
いきなり植え始めるのではなく、植物のレイアウトやカラースキームを練ってからスタートすると失敗しにくいですよ。
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ガーデンデザイン ~植栽の種類と役割りを考える~
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住まいの植栽は、暮らしの中で西日を和らげ、北風を防ぎ、直射日光を遮り、あるいは視線を遮る等の役目を果たしてくれます。
そしてご家族のみならず、訪ねてこられるお客様や、近隣にお住まいの方々の目や心を癒し、周囲の環境を良好にしてくれます。場合によっては街としての資産を高める効果を担う事もあります。
お庭を良好なコンディションに保つためには、敷地や建物の配置から通風・日照条件などをよく検証し、ご家族の暮らし方や、街並みや周囲の環境に調和できるような状態を作り出す事が必要です。それに、庭木に手をかけていくことも大切になります。
私自身こまめな性格ではないこともあり、季節ごとに重い腰を上げ苦心をしながら事にあたっていますが、人によっては樹木の成長やお手入れをとても楽しみにされ、愉しい暮らしへ繋ぎながらご自宅での時間をお過ごしの方も多いようですね。
今回は、ガーデンデザインを考えるにあたり、庭木としてとらえた場合の、樹木の大きさごとの特徴をご紹介しますので、今後の植栽のプランニングの参考にしていただければ幸いです。
一般的に、中木とは高さ約1メートル~2.5メートル未満、高木とは高さ2.5メートルを超える植栽のことです。
しっかりと根を張る大きな木は、住まいの外観デザインのポイントになるシンボルツリーの役目を果たします。その木が豊かに育った折には、お庭や街並みが素敵な風景となる可能性も持っています。
例えば街路樹や公園で見かける大きな木は、その場所ごとの大切なシンボルになっていますよね。程よい目隠しや、心地よい木陰をもたらしてくれますし、時には防風の役目も果たします。これはご自宅のお庭でも同じです。街を歩く時に、その様な意識で樹木を見たり、調べたりして、ご自宅での植樹の検討に生かしていただくのも楽しいかもしれません。
また、特徴ある木立や変わった樹景の樹木もありますね。5年10年、20年とかけて育て上げ、その生長の過程を楽しむことや、将来の庭や街並みにどのように溶けこみ変化を与えていくかなど、想像してみるのも庭づくりの楽しみのひとつではないでしょうか。
低木とは、一般的に高さ約1メートル以下の植栽のことです。
花や葉は色鮮やかで美しく、香りもよいものが多いため、寄せ植えにしたり、一つの種類を集団で植えたりすると、素敵なガーデンデザインのポイントになります。
また、ツルものや地面を這うタイプの植物は、成長が早くてたくましく育ちますので、植栽を育てるのが難しい傾斜地などにも多く活用されています。お庭のアクセントや立体オブジェの飾りとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。
ササやコケ類は、竹類と併せて和の雰囲気の造園をしたり、その他にも植え込みの根元やグランドカバーとしても用いたりする事が出来ます。
以上、簡単ですが木の大きさごとの特徴をご紹介しました。
その他にも、生垣として樹木を用いたり、南国風の雰囲気が素敵なヤシやシュロを植えたりして、お庭を演出するのもよいでしょう。
草花やハーブがお好きで、ガーデニングを楽しみつつ、その香りや収穫を折々に満喫されている方もいらっしゃいます。
あるいは、1年を通して季節ごとに楽しめる植栽を選び、小鳥や虫が好きな方はそれらを呼び込む庭づくりをされてはいかがでしょうか。
このように、お住まいになる方のお好みに合わせて、いろいろなガーデンデザインの方向性がございます。コンシェルジュではガーデンデザイン、外構のご相談も承っております。
毎日の暮らしを彩る、素敵な植栽を利用してのお庭づくりを、この機会に検討してみませんか。
2020/08/10
注文住宅2020/08/10
エクステリアは自然素材を選ぶ
イングリッシュガーデンには、人工的なものが似合いません。とくにプラスチック製品は趣を損ないやすいので、ジョーロやバケツはブリキ等のスチール系素材のものがよいでしょう。
エクステリア用のベンチやテーブルも、木製品のほうがお庭によく溶け込みます。アールヌーボー調の、草花をモチーフにしたロートアイアン製もいいですね。
アンティークオーナメントで飾るのも、よく使うテクニックです。枕木や素焼きのコンテナ、アンティークレンガなどをうまく使い、田舎家風の雰囲気にするのも素敵ですよ。
ご自宅で、イングリッシュガーデンづくりに挑戦してみませんか?
最近は、インターネットや通販を利用して、手軽にいろんな種類の種苗や園芸用の道具を購入できます。工夫すれば、様々な場所でガーデニングを楽しめるようになってきました。
あなたには、実現したいお庭のイメージがありますか?
「今のお庭を素敵に変えたい!」という方や「少しプロに手伝って欲しい」という方には、提携の造園業者をご紹介いたします。お気軽に、コンシェルジュにご相談ください。
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