「この家に、この先もずっと住み続けて大丈夫だろうか」
「もし将来、ひとりで暮らすのが難しくなったら、どこに住めばいいのだろう」
50代・60代になると、こうした「終の棲家」への不安がふと頭をよぎることが増えてきますよね。
今は元気に過ごせていても、将来の住まい方は早いうちから考えておきたいテーマです。
そこでこの記事では、終の棲家として考えられる代表的な選択肢や、決めるタイミング、選び方のポイントについて解説します。
今後の住まいのあり方に不安を感じる方は、ぜひ参考にしてください。
| 本稿の概要 |
|---|
| ⏵終の棲家とは、人生の最後まで安心して暮らし続けることを前提とした住まいのこと。 ⏵選択肢は今の住まいに住み続ける方法から、購入・建て替え・賃貸・施設入居まで幅広い。 ⏵判断力や体力があるうちに、選択肢を知っておくことが将来の安心につながる。 ⏵資金計画や立地、間取り、治安など、決める際に押さえておきたい観点がある。 |
終の棲家とは?

終の棲家とは、人生の最後までそこで暮らし続けることを前提とした住まいのことを指します。50代〜60代ごろになると、終の棲家について考え始める方が多くいるようです。
その頃には、体力や判断力が今と変わらないままとは限りません。そのため終の棲家を計画する際は、現在の暮らしやすさだけでなく、将来の身体の変化や暮らし方の変化も見据えておくことがポイントとなります。
住まいの選び方は、今後の暮らしの安心感に直結するもの。早めに選択肢を知っておくことで、いざというときに落ち着いて判断できるようになるでしょう。
終の棲家はどこがいい?選択肢となる場所
終の棲家には、いくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、自分の暮らし方や希望に合った方法を見つけていきましょう。
今住んでいる家に住み続ける

現在の暮らしに不満がなければ、今の自宅にそのまま住み続けるのも一つの方法です。住み慣れた環境を変えずに済むため、心理的な負担が少ない選択肢といえます。
ただし年齢を重ねるにつれて、今は気にならない段差や水回りの使いにくさが負担になってくることもあります。バリアフリー化やトイレ・お風呂・キッチンを掃除の負担が少ないタイプに変更するなど、老後の暮らしをラクにするリフォームを取り入れておくと安心です。
どのタイミングで、どの程度のリフォームを行うべきか迷う場合は、東急株式会社の住まいと暮らしのコンシェルジュにご相談ください。今の暮らしや今後の希望に合わせて、必要なリフォームの内容をご提案いたします。
戸建てを新たに購入する

今の住まいを離れて、新たに戸建てを購入するという選択肢もあります。
▼中古戸建てを買ってリフォームをする
中古戸建てを購入し、リフォームで暮らしやすい家に変えていく方法は、費用を抑えたい場合に有力な選択肢です。築年数によっては水回りなど一部の交換程度のリフォームで十分なケースもあります。
また中古物件であれば新築戸建てを買うよりも費用を抑えられるため、希望するエリアでの暮らしも実現しやすくなるでしょう。
中古物件の選び方やリフォーム内容について迷う場合は、コンシェルジュサービスをご活用いただければ、購入とリフォームを合わせたご提案やFPによる資金面のご相談も承れます。
▼建売を購入する
建売住宅であれば、注文住宅と比べて費用を抑えて新しい住まいを手に入れることができます。すでに完成している、またはこれから完成する住宅を購入するため、入居までの期間が比較的短く済む点もメリットです。
▼注文住宅で一から購入する
注文住宅は土地から購入し設計から家づくりを行うため、バリアフリー設計や老後を見据えた間取りなど、自分の希望を細部まで反映できる点が大きな魅力です。
一方で、土地探しから完成まで時間がかかる点と、土地の費用も必要になる点は、頭に入れておきたいポイントです。
今の家を建て替える

今住んでいる場所に愛着があり、エリアを変えたくない場合は、建て替えも選択肢の一つです。
建て替えであれば、土地の購入費用は不要になります。それでいて注文住宅同様に一から家づくりができるため、老後の暮らしに合わせたワンフロア中心の生活動線や、バリアフリーに配慮した間取りもかなえることができます。
マンションを新たに購入する

マンションも戸建て同様に、新築・中古いずれも選択肢となります。エレベーターがありワンフロアでの暮らしを実現できることから、将来的な暮らしやすさを重視する方に向いている住まい方です。
また、マンションは駅近など立地の良い場所に建てられていることが多いため、病院やスーパーなど日常生活におけるアクセスが良い点も、大きな魅力と言えます。
賃貸で暮らす

身軽に住み替えができる点が、賃貸暮らしの大きな魅力です。一方で、高齢になってからの新規入居は、年齢を理由に審査が通りにくくなるケースもあります。
今は問題なく住めていても、将来住み替えを検討する際に苦労する可能性があるため、早いうちから専門家に今後の住まいについて相談しておくと、いざというときに動きやすくなります。
施設などに入居する

ある程度年齢を重ねたら、施設への入居も選択肢のひとつとなります。
入居する施設の種類は体の状態などによって変わりますが、いずれの場合も、生活面でのサポートを受けながら暮らせる点が魅力です。
ただし入居には原則、身元保証人が必要となります。家族に頼れない場合は、身元保証サービスを利用することなども検討してみましょう。
終の棲家を決めるタイミング

終の棲家の選択肢は、判断力がありフットワークも軽いうちに知っておくことが大切です。
認知症の発症や体の自由がきかなくなってから考え始めるのでは、判断や行動が難しくなってしまうためです。
もちろん、すべてを100%、早め早めに決断する必要はありません。日々の暮らしの中で、「老後はこういう家だと暮らしやすいかもしれない」「このあたりの立地は便利そうだ」といった目星をつけておく程度でも十分です。
今すぐに行動を起こせなくても、選択肢をあらかじめ知っておくことで、いざというときに落ち着いて動きやすくなります。
終の棲家を決める際のポイント

終の棲家を選ぶ際は、いくつか押さえておきたい観点があります。ここでは、4つのポイントを紹介します。
将来を見据えた資金計画を立てる
終の棲家を選ぶうえで欠かせないのが、資金計画です。住宅の購入やリフォームにかかる費用だけでなく、その後の生活費も含めて考えておく必要があります。
特におひとりさまの場合は、退職金をどのように使うか、老後資金をどの程度確保しておくかを早めに整理しておくことが大切です。また、リタイア前に取り組める資産運用があればあわせて検討しておくと、その後の資金計画にゆとりが生まれやすくなります。
住宅購入の予算だけでなく、老後資金全体を見据えた計画を立てたい場合は、専門家に相談しながら進めるのがおすすめです。
老後の暮らしに負担が少ない立地かどうかを見極める
住まいを選ぶ際は、立地も重要なポイントです。買い物ができる店舗が近くにあるか、病院が近く、症状に応じて大きな病院・小さな病院を使い分けられるかなど、生活に直結する利便性を確認しておきましょう。
また、役所や市民(区民)センター、郵便局・銀行などへのアクセスも見落とせないポイントです。駅から距離がある場合は、バス停が近いかどうかも確認しておくと安心です。
老後の暮らしに適した間取りを選ぶ
間取りを選ぶ際は、バリアフリーへの対応に加えて、手入れが行き届く広さであるかどうかも意識しておきましょう。
また、トイレと寝室の距離など、生活動線が老後の暮らしに適しているかどうかも大切な視点です。夜間の移動が多い場面も想定し、無理のない動線になっているかを確認しておくと、将来的な暮らしやすさにつながります。
地域の治安にも注意する
近年は、高齢者の一人暮らしを狙った犯罪も見られるようになっています。人目につきにくいエリアは、防犯の観点からは避けたほうが安心です。
街灯の数や人通り、近隣との距離感なども含めて、実際に現地を訪れて確認しておくとよいでしょう。
終の棲家選びでよくある後悔と対策方法

終の棲家選びでは、いくつか共通して挙がる後悔のパターンがあります。あらかじめ知っておくことで、対策を講じやすくなります。
1.症状が進行しスムーズに終の棲家へ移り住むことができない
認知症などにより判断能力が低下すると、不動産の売却や契約がスムーズに進められなくなることがあります。
【防止策】
判断能力が低下した場合に備え、成年後見制度や家族信託といった仕組みを活用する方法があります。いずれも判断能力があるうちに準備しておくと安心です。早めに専門家へ相談しておきましょう。
2.終の棲家が予算を大幅に上回り、老後の生活が苦しい
住まい選びに力を入れすぎた結果、予算を超えてしまい、老後の生活費を圧迫してしまうケースもあります。
【防止策】
エリアや間取りなど、自分の希望に優先順位をつけておくことが大切です。また、予算はあらかじめ少なめに想定しておく(目安として本来の予算の8割程度)ことで、想定外の費用が発生した場合でも対応しやすくなります。
3.間取りが自分に合っておらず暮らしにくさを感じる
実際に住んでから「思っていたより暮らしやすくない」と感じるケースも少なくありません。コンパクトな間取りが必ずしも正解とは限らず、広い家であれば暮らしやすいとも限らないのが、間取り選びの難しいところです。
【防止策】
どのような間取りが自分に合っているのかを判断するのは難しいものです。今の住まいの気に入っている点・満足できていない点を洗い出した上で、「それならここに洗面所があるとどうかな?」「1部屋減っても収納は足りるかな?」など、不足部分を補えるようなレイアウトをイメージしながら、家探しや家づくりを進めてみましょう。
まとめ
終の棲家には、今の自宅に住み続ける方法から、戸建て・マンションの購入、建て替え、賃貸、施設入居まで、さまざまな選択肢があります。判断力や体力があるうちに、選択肢を知っておくことが、将来への安心につながります。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、住まい探しやリフォーム、資金計画のご相談まで、終の棲家に関するさまざまなお悩みをワンストップで承っています。
どこから考えればいいかわからない、という場合も、まずは現状やご希望をお聞かせください。お客様が今後も安心して過ごせるための選択肢をご提案します。


