本稿では、マンションの平均的な売却期間や売却期間を左右するポイントについて解説します。
すぐに売れる中古マンションと、ずっと売れない中古マンションの特徴、売れなかったらどうなるかも紹介するので、マンションの売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
マンション売却期間の平均は2.5~3ヶ月(首都圏)
株式会社東京カンテイが公表した最新データによると、首都圏における2022年下期の中古マンションの平均売却期間は3.22ヶ月です。
参考:東京カンテイ「中古マンションの価格乖離率&売却期間(首都圏)」
また、公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向2022年」によると、
首都圏における直近5年間の中古マンションの平均売却期間は、以下のようになっています。
年次 | 平均売却期間 |
2018年 | 78.8日 |
2019年 | 81.7日 |
2020年 | 88.3日 |
2021年 | 74.7日 |
2022年 | 71.4日 |
公表されているデータに差はあるものの、マンションの売却期間の平均はおよそ2.5〜 3ヶ月であることが分かります。
ただし、これらの平均売却期間は、物件の売り出しから成約までの期間を指します。
売り出し前に行う不動産査定・仲介会社の選定などにかかる期間、成約から決済・引き渡しまでの期間は含まれていないので注意しましょう。
マンション売却期間、実際にはどれくらいかかる?
データだけを見れば、マンションの売却期間は2.5〜3ヶ月が平均です。
しかし、不動産仲介会社を利用して第三者にマンションを売却する場合、準備から引き渡しまで、すべての手続きが3ヶ月以内で終わるケースはあまり多くはありません。
不動産会社に査定を依頼してから決済・引き渡しまでの期間をすべて合計すると、3~6ヶ月程度かかると考えておきましょう。
マンション売却の手順や流れについては、以下の記事で詳しく説明しています。
マンション売却手順を分かりやすく解説!売れるまでの期間や入金のタイミングは?
すぐに売れる中古マンションの特徴
これまで紹介したマンション売却期間はあくまでも平均であり、すべてのマンションが同じということではありません。
当然ながら、すぐに売れるマンションがある一方で、ずっと売れないマンションも存在します。
人気が高く、すぐに売れる可能性が高い中古マンションの特徴は、以下の通りです。
- 立地が良い(駅近など)
- 築年数が浅い
- 高層階
- 日当たりが良い
- 人気の間取り
- 管理体制がしっかりしている
- 大手デベロッパーが手がけたブランドマンション
中古マンション市場では、立地が良いマンションや築浅のマンションに人気が集中しやすいです。
また、タワーマンションの高層階や大手デベロッパーが手がけたブランドマンションなど、ステータスが高いマンションも売れやすい傾向にあります。
ずっと売れない中古マンションの特徴
マンションの平均売却期間である3ヶ月が経過しても、なかなか成約に至らないというケースもあるでしょう。
ずっと売れない中古マンションには、以下のような特徴があります。
- 立地条件が悪い
- 築年数が古い
- 間取りが使いにくい
- 周辺・同一マンション内に競合物件がある
- 管理体制が整っていない
- 水回りなどの設備が古い
- 管理費・修繕積立金が高い
立地が悪いマンション、築年数が古く、管理体制が整っていないマンションは売れにくい傾向にあります。
中古マンションがずっと売れない理由は、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
中古マンションがずっと売れない…。買い手がつかない場合の対処法を解説
マンションの売却期間を左右するポイント
すぐに売れるマンションとずっと売れないマンションの特徴を比較すると、マンションの売却期間を左右するポイントは、主にエリアや周辺環境、駅までの距離などの「立地」、築年数や間取りなどの「物件」であることが分かります。
また、販売価格の設定や売り出す時期、不動産仲介会社の対応など、中古マンションの「販売方法」も重要です。
ここからは、マンションの売却期間を左右する3つのポイントについて説明します。
立地
中古マンションの売れやすさは、以下のような立地条件に左右されるケースが多いです。
- エリアの需要
- 駅までの距離
- 周辺環境(学校・スーパー・病院までの距離など)
需要が高い人気エリアにあるマンションは、駅から離れた場所にあっても比較的売れやすい傾向にあります。
また、駅だけではなく、学校やスーパー、病院などへの距離を重視して物件を選ぶ人もいるため、周辺環境も売れやすさを左右するポイントになるでしょう。
ただし、立地条件が良い中古マンションでも、周辺に競合物件が多い場合は売れにくくなります。
物件
中古マンションの売れやすさは、物件自体の条件や状態も大きく影響します。
中古マンションの購入希望者は、以下のような項目をチェックしながら複数の物件を比較する傾向にあります。
- 築年数
- 間取り
- 専有面積
- 設備(水回りなど)
- 日当たり
- 風通し
もともと条件の良い物件なら問題ありませんが、そうでない場合、しっかりと準備をしたうえで売却活動を始めたほうが良いでしょう。
築年数が古いマンションを売るための対策、需要が少ない間取りのマンションを売るための対策は、以下の記事で詳しく説明しています。
築40年のマンションは本当に売れない?売るための対策と注意点を解説
1LDKマンションはなかなか売れない?売れない理由や売るためのコツを解説
販売方法
中古マンションの売却期間を短くしたい場合は、販売価格や売り出す時期、広告掲載の仕方など、販売方法の検討も重要です。
どんな販売方法が適しているかは、売りたい中古マンションがあるエリアや立地、物件の状態によって異なるため、信頼できる不動産仲介会社を見つけて、営業担当者と相談しながら一緒に考えるのがおすすめです。
不動産仲介会社は、エリアに精通し、中古マンションの販売実績が豊富なところを選びましょう。
中古マンションの売却期間は不動産仲介会社の力量に左右されることもあるため、複数の会社に査定依頼をして、比較検討しながら慎重に選ぶことをおすすめします。
「マンションの査定依頼ってどうやってするの?」「不動産仲介会社の選び方が分からない」という場合は、専門家のアドバイスがもらえる無料相談窓口を利用してみてはいかがでしょうか。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、マンションの売却に関する知識と経験が豊富なコンシェルジュが、お客様の売却活動をしっかりとサポートさせていただきます。
信頼できる不動産会社のご紹介や査定依頼の代行も可能です。
売れやすいマンション・売れにくいマンションの傾向を踏まえ、早く売るために何ができるかを一緒に考えたりなど、お客様のマンション売却活動を二人三脚でお手伝いいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。
マンションの売却期間が3ヶ月を過ぎても売れなかったら?
マンションは所有している限り、維持費がかかります。
管理費や修繕積立金は一般的には毎月、固定資産税は年に一度、支払いを行わなければいけません。
これらの費用負担は、マンション売却が完了するまで続くことになるのです。
マンション売却期間が長引けば、それだけ負担は大きくなります。
維持費の負担をなくすために、「多少安くても良いからマンションを今すぐ売りたい」という場合は、不動産買取サービスを利用してみるのも良いでしょう。
不動産買取とは、第三者ではなく、不動産会社に直接マンションを買い取ってもらう方法です。
一般の方向けの不動産仲介よりも売却価格は安くなる傾向にありますが、最短1ヶ月ほどの期間でスピーディーなマンション売却を実現できるというメリットがあります。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、不動産買取サービスを提供する会社のご紹介も可能です。
「マンションがなかなか売れずに困っている」「今すぐマンションを売って資金化したい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
マンションの売却期間の短縮は不動産コンシェルジュに相談しよう
マンションの売却にかかる平均的な期間は3ヶ月です。
とはいえ、マンションの売却期間は、エリアや立地、物件の状態、販売方法などさまざまな要因に左右されます。
売れやすいマンションの条件がそろった物件であれば、工夫次第で売却期間を短くすることもできるでしょう。
「マンションの売却期間を少しでも短くしたい」「今すぐ売却したい」「信頼できる不動産会社を紹介して欲しい」という方は、ぜひ東急株式会社の住まいと暮らしのコンシェルジュまでご相談ください。